腰椎骨折 と言うと、
尻餅や高所転落による圧迫骨折 や
疲労骨折の一種ともいえる分離症 が有名ですが、
この 第3腰椎 という骨は特別で、
他の腰椎と比べて 横突起(= 正確には、肋骨突起) が長いため
直接打撃による 「第3腰椎 横突起骨折(肋骨突起骨折)」 する代表的な骨です。
やっかいなのは、決定的な固定法がないこと。痛みで動けない間は臥床安静、
基本的には腰部固定帯・コルセットによる腰部・体幹の固定で、
3~6週くらいが目安になります。
問題点として、
体幹の筋(大腰筋<腸腰筋の一つ>)、腰の筋(腰方形筋)、
背筋(半棘筋・多裂筋・回旋筋など 各脊椎を繋ぐ横突棘筋群)などの
筋肉の付着部のため折れると筋に引っ張られ不安定でズレやすく、身体を動かすたびに激痛が走り、骨癒合しにくいこと、
が挙げられます。
骨折部分のズレが小さいと無事に骨癒合しますが、前述の通り安定しづらい部分のため、骨折部分がひらいていると、骨癒合しないことも珍しくありません。
受傷後しばらくは痛いですが、仮に骨癒合しなくても最終的には痛みが改善し、機能的には問題ないところまで治癒します。
しかし、場合によると、慢性的な腰痛の原因になることもあります。
…日常生活に問題ない程度の腰痛ですけれども。
私も整形外科に勤務していたころに何例もみています。
レントゲンだとで内臓や筋の影が重なってしまって読影しづらいため、触診でここに圧痛がある時は、見落とさないように目を凝らして骨折線を探しましたw。
また、腰部固定してもけっこう痛がるし、骨の付きも悪いので、なんとか患者さんを楽に出来ないかと頭を悩ませた疾病でもあります。
※上図等は参考図
。
さて、今回(2014.7.4)、
’14ブラジルW杯、ブラジル 対 コロンビア 戦で、
ネイマール選手(ブラジル)が、スニガ選手(コロンビア)による後方からの接触(膝蹴り)を左腰部に受け、第3腰椎横突起骨折 を受傷しました。
報道によると、骨折は ヒビ程度(亀裂骨折)で、
手術はせず、保存療法・腰部固定で、
全治4週間という診断が出ているようです。
ネイマール選手は、W杯でのこの後の試合は欠場が決まりました。
活躍していただけに残念です。
ネイマール選手は、まだ22歳と若い選手なので、治癒からの復帰を期待したいです。
あとは、慢性的な腰痛が残り、パフォーマンスに影響しないことを祈るばかりです。
(2014.7.6)
YouTube: ネイマールが腰椎骨折!スニガの膝蹴りで負傷!ブラジルVSコロンビア 2014ワールドカップ
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